ホームホワイトニングとセルフホワイトニングは何が違う?薬剤や期待できる変化などを解説
2025/09/20

こんにちは、武蔵中原の歯医者、中林デンタルケアークリニックです。
歯のホワイトニングには、歯科医院で歯科医師や歯科衛生士によって行われる「オフィスホワイトニング」、歯科医院で処方された薬剤を使い患者さん自身が施術を行う「ホームホワイトニング」、これらを組み合わせた「デュアルホワイトニング」、自宅やホワイトニングサロンで自分自身で行う「セルフホワイトニング」の4種類があり、それぞれに異なる特徴があります。
このうち「ホームホワイトニング」と「セルフホワイトニング」はどちらも患者さん自身が施術を行うもののため、混同してしまう方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は「ホームホワイトニング」と「セルフホワイトニング」の違いについて解説します。
ホームホワイトニングとは

ホームホワイトニングは、歯科医院で診察を受けたうえで、処方された過酸化尿素を主成分とするホワイトニング薬剤とマウスピースを使用して、自宅などで患者さん自身が行うホワイトニング方法です。
1日2時間ほどの薬剤の塗布を2週間ほど続けることによって、歯を白く整えていきます。
即効性の点ではオフィスホワイトニングに劣りますが、白さが長持ちしやすいという特長があり、自宅で自分のペースで行えるため、通院の手間をかけずに歯を白くしたい方に適しています。
セルフホワイトニングとは

セルフホワイトニングは、ホワイトニングサロンや専門店に出向き、提供される機器や薬剤を使用して自ら行うホワイトニング方法です。
この方法では、スタッフは歯科医師や歯科衛生士のような資格を持たないため、患者さんの歯や歯ぐきの状態を事前に確認するといったことはありません。
施術は、歯の表面に専用の薬剤を塗り、LEDライトを20~30分ほど当てる工程を2回ほど繰り返す流れが一般的です。
ホームホワイトニングとセルフホワイトニングの違い
目指せる歯の白さと使用する薬剤

ホームホワイトニングとセルフホワイトニングの大きな違いは、使用する薬剤と期待できる白さの程度です。
ホームホワイトニングでは、歯科医院で処方される過酸化尿素が主成分のホワイトニング剤を使用します。
過酸化尿素には、歯の内部に浸透して、着色汚れを内側から分解する作用があるため、歯そのものの色の変化が見込めます。
一方、セルフホワイトニングに用いるホワイトニング剤には過酸化物は含まれておらず、重曹やポリリン酸、炭酸カルシウムなど、歯の表面をクリーニングする成分が主です。
そのため、セルフホワイトニングは歯の汚れを落とす作用は見込めますが、歯そのものの色の変化は期待できません。
ホームホワイトニングが歯を根本的に白くするのに対し、セルフホワイトニングは歯の表面の汚れを除去することで歯をきれいに見せる方法といえます。
安全性

安全性の観点から見ると、ホームホワイトニングは歯科医師による診察・処方が行われるため、トラブルが発生した際にも迅速に対応が可能であるという利点があります。
一方、セルフホワイトニングは基本的にすべて自己責任です。
そのため、用法・用量を守り、何か問題が起こった場合は施術をストップすること、必要に応じて歯科医院で処置を受けることが大切です。
費用

セルフホワイトニングは人件費を抑えることができるため、1回当たりの価格も抑えられています。
これに対して、ホームホワイトニングは歯科医師や歯科衛生士の人件費、薬剤や機器にかかる費用などが必要になるため数万円単位となることが多く、自由診療のため歯科医院によって価格が異なるという特徴があります。
ホワイトニング方法の選び方

ホワイトニング方法を選ぶ際には、求める白さや施術期間、費用など、さまざまな点を考慮する必要があります。
結果を重視する場合は、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用するデュアルホワイトニングが適しています。
2つの方法を組み合わせることで、早く白さを実感でき、持続期間も長くなります。
施術期間を重視するならば、1回でも変化を実感しやすいオフィスホワイトニングが適しています。
一方、持続性を求めるとすれば、歯の内部に薬剤をじっくりと行き渡らせるホームホワイトニングが向いています。
また、費用を抑えたい方には、500~5,000円程度でできるセルフホワイトニングが向いています。
ただし、歯の表面の汚れを落とすことしか基本的にできないという点には注意が必要です。
それぞれの方法の特徴をよく理解し、ご自身のニーズに合ったホワイトニング方法を選びましょう。
歯科医院でホワイトニングを受ける前に知っておきたいこと
禁忌症について
ホワイトニングは、無カタラーゼ症の方やホワイトニング剤に対してアレルギーを持つ方は施術を受けることができません。
また、妊娠中や授乳中の方も受けられない場合があります。
変化が見込めない歯について
ホワイトニングは天然歯を対象とするため、セラミックやプラスチック製の人工歯は白くすることができません。
そのため、詰め物やかぶせ物を使用している場合には、ホワイトニング後に周囲の天然歯と色のギャップが生じることがあります。
また、神経を抜いた歯も通常のホワイトニング方法では白くすることが難しいため、ラミネートベニアやかぶせ物、ウォーキングブリーチといった方法で歯を白く見せる必要があります。
知覚過敏について
知覚過敏を持つ方は、ホワイトニング中にしみる可能性があります。
薬剤の濃度が高いオフィスホワイトニングでは特にその可能性が高いため、事前に歯科医師の診察を受け、必要な対処を施してもらってから施術を受けましょう。
知覚過敏を和らげる薬品の塗布や、知覚過敏用の歯磨き粉を使うことで症状を軽減することができます。
ホワイトニング作用の持続性について
ホワイトニングの作用は永久的なものではありません。
白さの持続時間は施術方法やライフスタイルによって異なりますが、色の後戻りを防ぐためには、定期的なメンテナンスが必要です。
虫歯がある場合について
ホワイトニング前のチェックで大きな虫歯が見つかった場合、ホワイトニング前に治療を行う必要があります。
小さな虫歯の場合、ホワイトニングを先に行い、その後の色に合わせて詰め物を行うことも可能です。
まとめ

ホームホワイトニングとセルフホワイトニングはそれぞれに異なった特徴を持ちます。
ホームホワイトニングは、歯科医師の指導の下で歯そのものの色を変化させることを目的としたものですが、セルフホワイトニングは歯面の汚れの除去により歯の色を整えるものです。
それぞれの違いを理解し、自分の生活や求める結果に合わせて選ぶことが大切です。
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