プラークコントロールってなに?
歯みがき粉などのテレビコマーシャルなどで「プラークコントロール」という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。
では、具体的に「プラークコントロール」とはどのようなことをいうのでしょうか。
今回はプラークコントロールについて、意味や具体的な方法などを解説します。
歯の健康を保つために非常に重要なことですので、しっかり覚えておきましょう。
プラーク・プラークコントロールとは?
そもそもプラークとはなにをさすのでしょうか。そしてプラークをコントロールするとはどういうことなのでしょうか。
プラーク
プラークは別名「歯垢」と呼ばれる細菌の塊です。
一見ただの食べかすのように見えますが、その中には億単位の細菌が隠れています。
この細菌の中にはむし歯や歯周病の原因となるものも含まれるため、むし歯や歯周病を予防するにはプラークをきれいに取り除くことが重要です。
プラークは食後8時間ほどで形成され、放置すると「バイオフィルム」と呼ばれる膜ができます。
プラークは歯みがきで落とせますが、バイオフィルムになると歯みがきで落とすことが難しくなってきます。
プラークコントロール
プラークコントロールとは文字通り、プラーク(歯垢)をコントロール(制御・管理)することで、簡単にいえば「プラークを減らす」ことになります。
プラークが蓄積されるとむし歯や歯周病の原因となるため、歯の健康のためにもプラークが蓄積されないようにコントロールしていかなければなりません。
「歯みがき=プラークコントロール」と勘違いされることも多いのですが、プラークコントロールは歯みがきだけを指すのではなく、プラークを取り除き、減らした状態でプラークが付きにくい環境を保っていくことを指します。
プラークコントロールが不十分だとどうなる?
プラークコントロールが不十分な場合、どのようなトラブルが考えられるのでしょうか。
むし歯や歯周病につながる
プラークコントロールが不十分だと、口の中は細菌の棲みかとなる歯垢が多く存在している状態です。
細菌の中には、むし歯や歯周病の原因となるものも多く含まれるため、プラークが残っていればその分むし歯や歯周病になるリスクが高くなります。
口臭の原因になる
口臭の原因は様々ですが、プラークに含まれる細菌の中には口臭を発生させるガスを作るものも存在するため、プラークコントロールが不十分だと口臭の原因となる可能性があります。
歯石ができる
プラークを放置すると石灰化して歯石になります。歯と歯の間や、歯と歯ぐきの間にできる白い塊が歯石です。
歯石は表面がザラザラしているため汚れや細菌が付きやすくなってしまい、さらに歯垢や歯石が増えむし歯や歯周病を引き起こします。
歯石は歯ブラシでは取り除くことはできず、歯科医院でとってもらわなければなりません。
プラークコントロールの方法
では、プラークコントロールは具体的にどのようにしていけばいいのでしょうか。
具体的な方法をいくつかご紹介します。
正しい歯みがきを覚える
毎日の歯みがきはプラークコントロールの基本です。
歯みがきなら毎日きちんとしているという方は多いと思いますが、歯みがきの際にプラークが落とせていなければ歯みがきの効果はほとんどないのと同じです。
正しい歯みがきの方法は歯科医院で指導を受けるのが一番です。
歯ブラシの当て方や動かし方など歯みがきのポイントを指導してもらいましょう。
歯みがきをしたから満足するのではなく、「プラークが落ちてきれいにみがけているか」を意識して歯みがきをしてみましょう。
デンタルフロスや歯間ブラシを使用する
プラークコントロールを実践していくには、歯みがきだけでは不十分です。
隅々まできれいにするには、デンタルフロスや歯間ブラシなどを使用し、歯ブラシが届きにくいところや、歯と歯の間などをきれいにしていくことが大切です。
初めて使う時はサイズや使い方などわからないことがあると思いますので、歯科医院で教えてもらうとよいでしょう。
マウスウォッシュを使用する
マウスウォッシュはそれだけ使用してもプラークを落とす効果はありませんので、きちんと歯みがきをおこなったうえで仕上げとして使用しましょう。
殺菌効果のあるものは細菌の活動をおさえるので、むし歯や歯周病、口臭予防の効果も期待できます。
食生活に気をつける
食事の内容や回数などもプラークコントロールに大きく関わっています。
・間食が多い
・噛む回数が少ない
・糖分を多くとりやすい
などの習慣があるとプラークが付きやすくなりますので、このような習慣がある方は改善が必要になります。
以下のようなことに気をつけていきましょう。
・食事の際はしっかりと噛む
・間食はできるだけしない
・糖分のとりすぎに注意する
歯科医院での定期的な健診やクリーニングを受ける
上記でご紹介したセルフケアを完璧におこなったとしても、自分でプラークコントロールを完璧にすることには限界があります。
そこで、歯科医院での定期健診やクリーニングが非常に重要になってきます。
歯科医院では専用の器具を使用し、自分では落としきれないプラークをきれいにしていきます。
このクリーニングではプラークをきれいにするだけではなく、新たなプラークが付きにくくなるメリットもありますので、3~6ヶ月ごとに健診やクリーニングを受けることをおすすめします。
まとめ
いかがでしたか。今回はプラークコントロールについて解説しました。
プラークコントロールをしっかりおこなうことで、むし歯や歯周病の予防につながることがわかりましたね。
また、プラークコントロールは自分でできるものと歯科医院でおこなうものがあり、どちらも併用することが一番効果的です。
ほとんどの方は歯になにかしらの問題が生じて、仕方なく歯科医院を受診すると思いますが、「問題がおきないように受診する」という意識に変えていくところからプラークコントロールを始めてみましょう。
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