こんにちは、武蔵中原の歯医者、中林デンタルケアークリニックです。

歯の健康を保つためには、日々のブラッシングなどのセルフケアとともに、歯科医院で行う定期的なクリーニングが欠かせません。
では、どのくらいの頻度でクリーニングを受ければいいか、自分に合った頻度を知っているでしょうか？

クリーニングをどのくらいの頻度で受ければよいのかわからない方や、クリーニングを頻繁に受けることについて不安がある方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、歯科医院で行われるクリーニングの種類や、目安となる頻度について解説します。

 

歯科医院で行うクリーニングの種類

スケーリング

スケーリングは、歯に付着した歯垢や歯石を取り除くための基本的なクリーニングです。
歯垢が硬化して歯石となると、歯磨きでは取り除くことが難しくなります。
歯石を放置したままだと、虫歯や歯周病の原因となるため、定期的にスケーリングによって歯石を除去することが健康維持のためには欠かせません。
特に歯周病のリスクがある方は、スケーリングを定期的に行うことが大切です。

 

ルートプレーニング

ルートプレーニングは、歯周ポケットの深い場所にまで付着した歯石を除去し、歯根の表面を滑らかにする処置です。
歯根の表面を滑らかにすることで、細菌の再付着を防ぎ、歯周病の進行を食い止める目的があります。

 

PMTC

PMTCはプロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニングの略称で、保険適用外のクリーニング法です。
主に歯科衛生士が、専用の器具を用いて歯の表面に付着した汚れを取り除きます。
歯の表面がツルツルになることで、汚れの再付着が抑えられるほか、着色や口臭の改善にもつながります。

 

クリーニングのやりすぎによるリスク

歯に歯石がついていない状態での頻繁なスケーリングは、歯にダメージを与える可能性があるため注意が必要です。
超音波スケーラーであればエナメル質に対する影響は少ないですが、手用スケーラーの場合、歯石だけでなく、エナメル質も削り取ってしまうことがあります。
クリーニングの頻度や施術内容については、歯科医師や歯科衛生士に相談し、自分の口腔状態に合ったものを選びましょう。

 

クリーニングのちょうどいい頻度

セルフケアがしっかりできている方
ブラッシングなどのセルフケアが日々しっかりとできている方は、3〜6ヶ月に一度が目安です。毎食後にきちんと歯を磨き、デンタルフロスや歯間ブラシも活用している方は、汚れが蓄積しづらいため、このくらいの頻度でクリーニングを受ければ、虫歯や歯周病のリスクを低いまま保つことができます。ただし、自己判断は間違っている可能性がありますので、歯科医師や歯科衛生士に確認するようにしましょう。

 

セルフケアが不十分な方や歯並びが悪い方
歯磨きが苦手な方や歯並びが悪い方は、磨き残しが生じやすいため、1〜2ヶ月ごとにクリーニングを受けるようにしましょう。歯並びによっては毎日きちんと磨いている場合でも磨き残しが発生しやすくなるため、歯並びがよくない方は歯並びがいい方よりも高い頻度でクリーニングを受ける必要があります。

 

歯石が付きやすい方
体質や生活習慣により歯石が付きやすい方は、2〜3ヶ月に一度のクリーニングが必要です。例えば、唾液の分泌量が多い方や、甘いものを頻繁に摂取する習慣がある方は、歯石がたまりやすいため定期的にクリーニングを受けるようにしましょう。

 

虫歯や歯周病のリスクが高い方
虫歯や歯周病のリスクが高い場合には、1〜3ヶ月ごとにクリーニングを受けるようにしましょう。定期的なクリーニングに加え、歯周病や虫歯のチェックも並行して行うことで、早期発見・早期対応が可能になります。自分の虫歯・歯周病リスクの度合いやクリーニングを受ける頻度については、歯科医師に確認しましょう。

 

タバコを吸う方
タバコを吸う方は、1〜2ヶ月に一度の頻度でクリーニングを受けるようにしましょう。タバコに含まれるタールが歯に着色し、見た目の印象を損なうほか、歯と歯ぐきの健康にも悪影響を及ぼします。喫煙によるリスクを軽減するため、定期的なクリーニングによって口内を清潔に保つよう心がけましょう。

 

歯の着色が気になる方
コーヒー、紅茶、赤ワインなど、着色しやすい飲食物を好む方は、2〜3ヶ月に一度の頻度でクリーニングを受けると良いでしょう。ただし、着色除去を目的としたクリーニングは、自由診療となることがあります。

 

歯のクリーニングにかかる費用

歯のクリーニングには、保険診療と自由診療の2つの選択肢があります。
保険診療でスケーリングやルートプレーニングを行う場合、3割負担で3,000円から4,000円程度が目安です。
自由診療の場合、5,000円から1万円程度となることが多いですが、クリーニングの種類や内容は歯科医院によって異なるため、事前によく確認しましょう。

 

歯科医院でクリーニングを受けるメリット

虫歯や歯周病の予防になる
クリーニングのメリットは、虫歯や歯周病を予防できることです。
虫歯や歯周病の原因は、主に歯石に付着した細菌です。
日常の歯磨きだけでは取り除けない歯石をクリーニングで除去することにより、細菌の増殖を防ぐことができます。

歯の美しさを維持できる
クリーニングは、歯の美しさを維持することにもつながります。
毎日の飲食で歯には色素が付着しますが、クリーニングを受けることで、自然な白さを維持しやすくなります。

口臭の改善につながる
口臭の一因は、歯石に付着した細菌が発するガスです。
日常的な歯磨きでは歯石を取り除くことは難しいですが、クリーニングでは歯石の除去が可能であり、口臭の原因を取り除くことができます。

 

歯科医院でクリーニングを受けた後の注意点

着色しやすい食べ物・飲み物を避ける
クリーニング直後は、歯の表面が着色しやすい状態です。
最低でも24時間はカレー、コーヒー、ワイン、お茶など色素が強い飲食物を避けるようにしましょう。

熱いものや冷たいものを控える
クリーニング直後の歯は刺激に敏感な状態です。
熱い飲食物や冷たい飲み物を摂取することで、痛みを感じることがあります。
そのため、施術後はできる限り口腔内に刺激を与えないようにしましょう。
食事は、施術から1時間以上の時間を空けてからとるようにしてください。

 

まとめ

歯のクリーニングは、虫歯や歯周病の予防を始め、歯の美しさの維持や口臭改善など、さまざまなメリットがあります。

自分の口内環境や生活習慣に応じたクリーニング方法と頻度を歯科医師と相談しながら決定し、健康な口腔環境を維持していきましょう。