こんにちは、武蔵中原の歯医者、中林デンタルケアークリニックです。

「歯磨きだけだと汚れがきれいに取れない」
「歯磨きは丁寧にしているつもりだけど、虫歯ができる」

そんなお悩みがある方は、歯ブラシに加えて補助清掃用品を使いましょう。
補助清掃用品とは、デンタルフロスや歯間ブラシといった、歯ブラシに加えて使用するオーラルケア用品のことです。

オーラルケア用品とは

オーラルケアは口の中を健康に保つためのケアのことであり、オーラルケア用品とはそのサポートを行うさまざまな道具のことです。
代表的なのは歯ブラシと歯磨き粉ですが、それに加えて歯間ブラシやデンタルフロス、糸ようじ、マウスウォッシュ、液体歯磨き（デンタルリンス）などもオーラルケア用品に含まれます。
また、キシリトールガムや歯質強化のためのサプリメントなども、オーラルケア用品と呼ばれることがあります。

歯ブラシの選び方

歯ブラシはオーラルケア、デンタルケア用品の代表ですが、「特にこだわりなく選んでいる」という方も多いのではないでしょうか。しかし、自分に合った歯ブラシを選べば、その分虫歯や歯周病のリスクを減らすことができます。
ブラシの形や毛の硬さ、大きさなどさまざまな違いがありますので、ぜひ自分に合った歯ブラシを探していただければと思います。

選び方としては、歯並びがよくない方や口が小さい方、しっかりと時間をとって歯磨きができる方は、小さいヘッドの歯ブラシがおすすめです。反対に、大きいヘッドがおすすめなのは、細かく歯ブラシを動かすことが難しいご年配の方や、歯磨きにあまり時間が取れない方です。

毛の柔らかさに関しては、硬めが向いているのは虫歯や歯周病がない方や力が弱い方です。歯磨きの際に力を入れすぎてしまう方や歯周病が進行している方の場合は、歯ぐきを痛めないようにやわらかめの歯ブラシを選びましょう。普通のやわらかさの歯ブラシは、どなたにとっても扱いやすく、お子さんからご年配の方まで使うことができます。

また、歯ブラシで届かない場所や磨ききれない場所がある場合には、タフトブラシを使ってみましょう。タフトブラシとは、一つの毛束でできたヘッドの小さな歯ブラシのことです。歯と歯の隙間や奥歯の溝、前歯の裏側など、通常の歯ブラシでは大きさが合わず磨きにくい箇所の清掃に適しています。

そして、通常の歯ブラシもタフトブラシも、一カ月をめどに新しいものに交換しましょう。

歯ブラシ以外のオーラルケア用品

歯間ブラシ

歯間ブラシは、隙間のある歯と歯の間を磨くための道具です。すきっ歯の方や、歯周病で歯ぐきが下がり歯と歯の間に隙間が空いている方などに向いています。形は大きく分けてI字型とL字型の2種類があり、空いている隙間に合わせてSサイズやLサイズなど、幅広い大きさのブラシが用意されています。

I字型とL字型のどちらを選べばいいか迷った場合は、隙間が気になっているのは前歯なのか奥歯なのかで選ぶといいでしょう。前歯の場合はI字型でもL字型でも磨くことができますが、奥歯の場合は先端が曲がっているL字型のほうが使いやすいかと思います。ブラシのサイズに関しては、まずは小さめから試していき、隙間にぴったり合うサイズを見つけましょう。大きすぎると歯ぐきを痛めてしまう可能性があるので気を付けてください。

デンタルフロス

デンタルフロスも、歯間ブラシと同様に歯と歯の隙間を磨くために使用する道具です。糸ようじと呼ばれることもありますが、基本的にはどちらも同じものを指していると思って問題ありません。

デンタルフロスには、持ち手の有無、持ち手の形状、ワックスの有無などに応じたいくつかの種類があります。まず持ち手に関しては、持ち手がついているホルダータイプと、持ち手のない糸巻きタイプ（ロールタイプ）に分けることができます。ホルダータイプは持ち手がついているため初心者でも使いやすく、糸巻きタイプは自分で糸を切って使うためコスパがいいというメリットがあります。

ホルダータイプは、持ち手の形状によってさらにY字型とF字型の2つにわけることができます。Y字型は特に奥歯の隙間の汚れを取るのに使いやすい形状をしており、F字型は前歯の隙間の汚れを取るのに適しています。また、F字型のほうがどちらかというと安価な傾向にあります。

そして、糸巻きタイプもホルダータイプも、ワックスがついているものとついていないものの2種類があります。デンタルフロスを使い慣れていない方に向いているのは、ワックスがついているタイプです。ワックスでコーティングされているためすべりがよく、歯間に通しやすいという特徴があります。それに対しワックスがついていないタイプはコーティングされていないため、繊維で歯垢を絡めとりやすいという特徴があります。

歯間ブラシとデンタルフロスの選び方

歯間ブラシとデンタルフロスは、歯と歯の間にどの程度隙間が空いているかで使い分けましょう。
歯と歯の隙間がほとんどなく隣同士の歯が接している場合には、デンタルフロスを使うのが適しています。
それに対し、歯と歯の隙間が空いている場合や、歯の上部分は隙間がほとんどないものの歯ぐきに近い部分には隙間があるという場合には歯間ブラシを使うのがいいでしょう。

オーラルケア用品を使う順番

お口の中の汚れを効率的に落とすためには、デンタルフロス、歯間ブラシ、液体歯磨き（デンタルリンス）、歯磨き粉による歯磨き、マウスウォッシュの順番でオーラルケア用品を使いましょう。
デンタルフロスや歯間ブラシによる清掃を歯磨きの前に行うことで、歯垢の除去率を高めることができます。

また、歯磨き粉を使用する前にデンタルフロスや歯間ブラシで歯と歯の隙間の汚れを落としておくと、歯磨き粉に含まれるフッ素などの成分を歯間にもいきわたらせやすくなります。

まとめ

デンタルフロスや歯間ブラシは、歯と歯の隙間に食べかすが詰まっていると感じるときのみ使っているという方も多いかと思います。毎日忙しく、歯磨きをするだけでも精いっぱいだという方もいるでしょう。
そのような場合は、ぜひ就寝前だけでもデンタルフロスや歯間ブラシを使うようにしてください。
歯磨きだけでは取り除けない汚れをデンタルフロスや歯間ブラシが落としてくれますし、それによって翌朝起きた際の口の中のスッキリ度も変わってくるかと思います。